katsumi

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48 『砂の女』 安部公房

『砂の女』 安部公房   新潮文庫Wikipediaによるあらすじわれら二十世紀の人間が誇るべき小説の一つ、とD・キーン。ほんとかよ?先生この小説を読まなくっちゃ本当の文学がわからない、と誰かが言ってた。へー、そうなの?と、若い頃私は思いな...
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47 『屋根裏の法学士』 宇野浩二

『屋根裏の法学士』宇野浩二   ちくま文学の森 9優秀な学生だったんですねえ大学を出てから五年にもなる乙骨三作は無職で、下宿屋に住んでいる。彼の家は裕福で本人も優秀な学生であったが、早くに父親を亡くし財産も失ってしまった。父に恩がある大池に...
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46 『機械』  横光利一

『機械』 横光利一  新潮日本文学 14      1930年「改造」    (青空文庫)今回も難敵 登場人物の感情を追うか、作品の新しさを追うか「私」は九州から出てくる途中で知り合った夫人のつてでその弟の会社に入った。薬品を扱う会社で、危...
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45 『流刑地にて』 カフカ

『流刑地より』 フランツ・カフカ   ちくま文学の森 11またまた厄介な物語先生カフカって知ってる?聞いたことあるね。高級そうだね、でも難しそう。考えがいのある作品ばかりだなあ。流刑地での処刑の立会いに招かれたある旅行家に将校はその処刑装置...
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44 『キャラメル工場から』  佐多稲子

『キュらメル工場から』  佐多稲子  平凡社 「モダン都市文学 Ⅷ」覚えておこう 時間配列の組み替え弟の寝床の裾を上げて、ひろ子は朝食をそそくさと終えた。祖母は心配し、もっと食べて行きなさいと言ったが、時間がないとベソをかきながら彼女は工場...
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43 『楢山節考』  深沢七郎

『楢山節考』 深沢七郎  「現代の文学9 杉浦明平 深沢七郎 」  講談社 (青空文庫)名作だ、という話は聞いていたんだ先生学校の授業に相応しいかどうかわからないが、私自身ながく気になっていたのに読んだことがなかった作品だった。読み始めてし...
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42 『虫のいろいろ』  尾崎一雄

『虫のいろいろ』 尾崎一雄  新潮文庫小さな虫たちから教えられたもの先生前回の『黒猫』と同じような設定で、違った小説。主人公も違った感想を持っていく。その辺の比較も考えながら読んでいこう。晩秋の陽ざしの中、私の病気は少しずつ悪くなっていくと...
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41 『黒猫』  島木健作

『黒猫』  新潮文庫『赤蛙』   (青空文庫)自分をうつすものへの視線を感じるか先生いわゆる私小説といわれているものを二つ、続けて読んでみようと思う。私小説、心境小説といわれているものとして、前に『城の崎にて』を読んだが、意外にみんなの反応...
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34 『狐』ローレンス

『THE FOX 』 D・H・LAURENCE 新潮世界文学39 藤沢忠枝 訳いろんな『狐』が可能だというんだけど……どう読む?二人の娘が農場を経営していた。バンフォードは小柄で華奢な娘で、資金を出したが、マーチはたくましく、大工と建具の仕...
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40 『大帽子男の伝説』 
ミゲル・アンヘル・アストゥリアス(グァテマラ)

『20世紀ラテンアメリカ短編選』岩波文庫70年代にブームとなったラテン文学の一つ 世界の片隅に修道院があった。修道士たちはその責任から離れて美術や科学、哲学の研究に熱中した。その中でただ〈修道士〉とだけ呼ばれている者がいた。祈りだけを旨とし...