未分類

未分類

34 『狐』ローレンス

『THE FOX 』 D・H・LAURENCE 新潮世界文学39 藤沢忠枝 訳いろんな『狐』が可能だというんだけど……どう読む?二人の娘が農場を経営していた。バンフォードは小柄で華奢な娘で、資金を出したが、マーチはたくましく、大工と建具の仕...
未分類

40 『大帽子男の伝説』 
ミゲル・アンヘル・アストゥリアス(グァテマラ)

『20世紀ラテンアメリカ短編選』岩波文庫70年代にブームとなったラテン文学の一つ 世界の片隅に修道院があった。修道士たちはその責任から離れて美術や科学、哲学の研究に熱中した。その中でただ〈修道士〉とだけ呼ばれている者がいた。祈りだけを旨とし...
未分類

39 『車内』 グエーズィンヨーユー

21世紀ミャンマー作品集 (大同生命国際文化基金)ビルマの短編東南アジアにも、もちろん短編小説がある。図書館にあったからビルマ(ミャンマー)の作品を紹介しよう。今現在も大混乱の国であり、政権による人権侵害という問題があるようだが、本来穏やか...
未分類

38 『小僧の神様』 志賀直哉

『小僧の神様 他10編 』 志賀直哉 岩波文庫   大正8年12月有名な小説だが、小僧が神様を感じ取ってしまった話なのか、それとも神様と勘違いされた男の話なのか仙吉は神田の秤屋の店に奉公している。秋のある日古参の番頭と若い番頭が話をしている...
未分類

37 『小フリイデマン氏』トーマス・マン

20世紀最高峰とも言われるマン先生さて今回はその北杜夫がすごく影響を受けたというマンを読んでみよう。彼のペンネームもマンの『トニオ・クレーゲル』のトニオから付けたんだというからね。私も高校時代『魔の山』なんかに挑戦したが、途中でつまんなくな...
未分類

36 『花火』 永井荷風

『花火』 永井荷風   青空文庫  1919(大正8)年第一次世界大戦講和記念祭が東京で行われた日、それを思い出したのは当日の花火だった。わたしは一人押入れの壁土を反古で張っていった。ふと自分が孤独で、世間から離れてしまったのを悲しいような...
未分類

35 『球の行方』 安岡章太郎

球の行方 安岡章太郎  講談社文芸文庫『走れトマホーク』植民地を有していた日本人先生この小説ではかつて日本が植民地とした朝鮮半島の人々を朝鮮人としている。もしかしたらそれが蔑視的呼称と受け取る人がいるかもわからない。しかし今回は本文のとおり...
未分類

33 『燈台守』 ヘンルィク・シェンキェヴィチ

ヘンルィク・シェンキェヴィチ 吉上 昭三 訳  新日本出版社 世界短編名作選 東欧編ポーランドの小説 読んでみよう珍しい外国の短編小説も読んでみよう。東欧の小説は政治的な問題もあったりして、どうしても過去を引きずっているものが多いらしいけど...
未分類

32 『善人 ハム』 色川 武大

ちくま日本文学全集 008戦争の記憶、戦後の現実第二次世界大戦に敗れ、焦土と化した東京。そこから混乱の社会を生き抜いてきた男を描いた作品。戦前に秩序をなくした混乱期であり、賭け事の記述などもあるが、たぶん作者は空襲や兵士としての体験から、生...
未分類

31 『運命』 ヘルタイ・イェネー

「結ばれる運命」なんていうけど……   アラビアの詩人の言葉に、全ての女性の口には、彼女と接吻する男の名前があらかじめ記されている。というものがある。運命が拒否する相手だったらどうしようもない。わたしはカフェーのレジスターの娘に夢中になった...